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新しいプロジェクトの敷地へ by 山中コ〜ジ

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AZMSUSHI

GENETOにとって新しいプロジェクトが始まりました。
京都東山にあるお寿司屋さんの改装工事です。
現在の店舗は築100年を超える古い家屋で、この家屋を利用する事を前提とした計画です。
最近のGENETOは飲食店の設計も色々とおこなっており、2013年に竣工したイタリアンレストランL'angolinoや、現在現場が続いている料亭 八百忠本店などがあります。

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今回のプロジェクトの敷地は、路面店ではあるものの、人通りが多い道路には面しておらず、近隣住民が行き交う情緒ある昔ながらの街です。
客層は地域の人々を中心としつつも、京都市内の至る所からグルメな人がやって来る、知る人ぞ知る名店です。
僕もこれまで客として訪れた事があるお店で、まさか、我々がここの改装計画に関わるとは思いませんでした。

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プロジェクトを進めるにあたり、既存建築について色々と調査をおこないました。
小さな敷地ではあるものの、調査を進めれば進める程、建築が重ねて来た歴史が見えて来ます。

その中でも印象的だった事柄を記録しておくと、一階の床が地面の勾配に合わせて作られており、
南北がスロープ状になっている。
南北二つの棟から構成された建物(現在は一棟になっている)で、それぞれの階高が違う為、二階は一階とは逆のスロープとなっている。
間口が非常にタイトで、店主、調理場、カウンター、客の関係がかなり密な空間となっている。

現時点で注目しておく事柄は非常に多く、自分達がこの状況をどのように整理して行けるかが、当面の課題であると感じました。

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このプロジェクトを通して僕やGENETOが模索すべき事柄は、京都らしさとは一体どう言う事なのかについてでしょう。
他府県の人からすると、コンサバティブ(保守的)な都市という印象を持たれがちですが、本来の京都はそうではありません。
非常にクリエイティビティに溢れた都市でした。
京都在住の多くの人々が、口を揃えた様に言う”伝統”と”文化”について、再度見直す必要があると感じています。
つまり、そこを引きずって何ができるのか?という僕が抱える疑問です。
また、東京や大阪に習った物では本質的に京都らしく無いということも、一方で考えるべき事柄です。
それぞれの都市のコンテクストを元に生まれるデザインが本来あるべきと考えており、ぞれぞれの独自性が生まれると、各都市の特色は非常に豊かな輝きを持ち始めると思います。
その一例として、京都において我々が取り組んで行くべき事柄があるのではないかと考えています。


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山中コ~ジ



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