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富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コースを楽しむ by 山中コ〜ジ

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GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

久しぶりにゴルフ場についてのブログを書きます。
ゴルフをする楽しみは、勿論スポーツとしての側面もありますが、クラブハウス建築やコースを歩きながら、インスタレーションを体験する様な、身体性と地形についての、事例と経験を与えてくれることです。
コースは人工的に作られているものの、やはり本来あった自然の地形がコースの形状をある程度決定しており、両者の関係から生みだされているのが、なんとも面白く勉強になります。
今回は富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コースへ初めて行きました。
想像以上に面白いコースだったので、記録を兼ねてブログに残しておきます。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

面白いと感じた最大の理由は、高低差が激しいコブの様な地形が多用されていることです。
高低差がもっともある箇所では2Mを越えており、角度も急勾配であるためボールが入ると抜け出すのに一苦労です。
コブを歩くと、上り下りの角度の大きさが、身体で感じる体感となって伝わって来ます。
勾配を利用して腰をかけると、立っている時とは違った風景が目の前に広がるなど、非常に面白い空間が広がります。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

また、コブが海原の荒波の様に連続している様子は見ていて美しくも感じます。
新緑の季節だと、もっと美しいコブの波が見れたはずです。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

また、そんなコースの中にバンカーが入ると、両者の関係は更に美しい対比を見せ、非常に面白い風景を作ってくれます。
必ず混ざらずに分離しているものの、コースの地形に馴染んでいる。
勿論、ボールが入ると美しい風景などとは言ってられず、大変なことになります。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

コースを俯瞰する。
有機的な形状をした独特のコースが見えて来ます。
そして、この非日常的な風景は、スケールアウトしていて、どれくらいの大きさなのか分かり辛い。
そこにヤード表示がされ、少しスケール感が分かります。さらに、ボールを打つことで、大雑把に想像しているスケール感は実感へと変わります。
歩きながらコブのサイズを縦横高さとで確認し、人のスケールと比べたりしながら、自分の設計へと活かせそうだと記憶して行く。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

また、ゴルフコースには池があります。
そして、池に落ちても良いですよと言われているみたいに、ほとんどのゴルフ場には柵はありません。
日本の公共空間では、少しでも落下する危険があるところには、必ず柵が付いています。ところが、個人が所有しているゴルフ場には、そんな野暮ったいものはついていません。
写真の様に、カート道が池のすぐ側にあり、まるで遊園地に来たかの様にスリルもあって面白い。

GENETO-富士スタジアムゴルフ倶楽部 南コース

残念ながらクラブハウスはハリボテ建築だったので、記録に残すことは辞めます。
鉄骨造に新建材のパネルを貼り回し、何となく洋館の様なファサードをしている。
この形式が関西ゴルフ場では、わりと主流だったりします。
もう少しクラブハウスがしっかりとした建築であれば、非常に価値があると思うのですが、ゴルフ=ヨーロッパ、ヨーロッパ=洋館という安直な発想の元に、施主から設計士に依頼が入り、なんの躊躇いもなく何となく洋館を設計している設計士が居る。
施主と設計士のどちらも、経済性の追求と安直なイメージ作りが作り出した偽物建築です。
僕ならこんな設計はしないと思いつつ、ゴルフ場を後にすることがしばしばあります。

今回もクラブハウスについては残念でしたが、コースが非常に面白く、身体性を考える上で多くの体験が出来た一日でした。



GENETO
山中コ~ジ



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