三重県松坂市で新しく始まるプロジェクトのサイトを訪れました。
今回のプロジェクトはゴルフ場とホテル、コンサートホールなど関連施設のイノベーションです。
趣味としてゴルフを数年来楽しんできましたが、仕事として取り組むのは初めての事です。
しかも、今回は建築を設計するという事ではなく、建設行為が過剰に行われた後に関わるという不思議なプロジェクトです。
はっきり言えば、前世代のツケを今の世代がどういった手法で返す事ができるかというものです。
一泊二日の予定で訪れ様々な施設を堪能する事から始めました。
先ずはゴルフです。
このゴルフ場は国内で2番目に難しいというお墨付きで、想像以上に難関コースが続き、用意していたゴルフボールをことごとく失うはめに。
他のゴルフ場に比べてグリーンが大きく、印象的で面白いコースが多かったことも記録しておくべきこと。
問題なのは老朽化しつつある施設でした。
バブル期に計画され平成元年にオープンしたこの施設は完成後20数年が経っています。
インフラの老朽化が懸念される他、施設自体の見た目も前世代を彷彿としており、それらをいかにして更新すべきかを考える必要性を感じました。
クライアントにお話を伺うと、日本国内にゴルフ場は2500前後あるそうで、そのうちのほとんどが赤字経営を余儀なくされているため、当ゴルフ場と同様に施設の老朽化に対する抜本邸な解決策を見出せずにいるとのこと。
ゴルフ場に併設したホテルのエントランスロビー
華やかな時代の名残を感じることができます。
ちなみに、ロビー横には卓球やビリヤード、グランドピアノまで用意されており、ゴルフだけではなく様々なレクリエイションが用意されているところはありがたい。
ただ、実質的に稼働するケースは少ない様でもったいない。
翌日はその他の施設を見学する事に。
クライアントとスタッフの方に先導して頂き、初めて見る僕にとっては不可思議とも言える様々な場所に案内していただきました。
山頂にある広大な広場。
元々は巨大な農園を作るつもりだったらしいこの敷地、現在はコースが破損した場合に土を補充する為の採掘場です。
コースのどこからでも見える巨大な建物の中は建設途中でストップがかけられたままの状態。
こんな建築を見る機会はなかなか無いので個人的には興味深いが、後を託されるとなれば非常に悩ましい。
3年前まで稼働していた温泉
人々が賑わっていた当時の様子を感じることができます。
２日間かけて施設を見学しクライアントとも多くを語りました。
とても広大なスケールを持ったサイトと数々の問題点。
様々な事物が複雑に絡み合った現状であり、初めて訪れたくらいでは解き方はまだまだ分かりません。
そんな中でも絡み合った現状を解決する糸口として感じたのは、サイトに残るポテンシャルであると強く感じました。
つまり、バブル期に潤沢な予算で造られたゴルフ場や多くの施設群は、一見すると問題を持った負の遺産と捉えがちですが、実は多くのポテンシャルを持っており、プラスに変換する可能性も多く秘められた有効な資源であるという点です。
その資源を有効利用しサイト全体の活性化へと結びつけることは、前世代が残した問いかけを現代の我々がどう応えるかというテーマともいえます。
非常に長い年月を要するプロジェクトが始まったと感じました。
そして、実は日本全国のどこにでもある問題に直面しているとも感じました。
我々にとって新たな挑戦が始まりました。
GENETO
山中コ～ジ
／／／／ GENETOで家を建てること vol.1 ／／／／
"GENETOで家を建てること"というパンフレットが出来上がりました。
このパンフレットでは、GENETOが取り組む姿勢や長所、どういったプロセスで設計をしているのか、費用はどれくらいか。
また、設計期間や工期について、他社との比較を交えつつ分かり易く解説しております。
GENETOについて少しでもご興味のある方、現在家作りについてご興味を持たれている方は是非ともご一読ください。
パンフレットは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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