来年の春から始まる新しいプロジェクトでクライアントとのミーティングと敷地の調査へ行きました。
場所は京都市右京区の高雄界隈です。
写真は山をくり抜きトンネルを空け、頂部にはゴミ焼却場があるという何とも露骨で、まるで要塞の様な建物がこの町のアイコンの様に大きな存在感を保持しています。
遠くには高雄ゴルフクラブのネットが見える等、市内から少し離れた田舎町にありがちな風景です。
大きな建築物や工作物と、何らスケールや景観が伴わない住宅群や田畑が渾然としてある状況です。
このアンバランスな状況は、初めて訪れた僕の様な存在からは違和感を感じずにはおれないものです。
我々が今回取り組む敷地はそんな中にある住宅地の一部です。
用途は恐らく住居としてですが、現時点では新築にするのかリフォームにするのかも決まっていません。
ただ、バブル経済の最中に建てられた住宅で家自体がねじれており、内部を拝見すると建具が開かない場所があったりと、非常に問題を抱えている様子。
この日、拝見できた居室は少しでしたが、至る所に使い込まれた住宅ならではの生活感が漂っており、この場所がクライアントにとっての生活を数十年に渡り支えて来た事を物語っている様でもあります。
僕はいつもどんなプロジェクトでも敷地を訪れた際、何を建てるのが最善なのか分かりません。
それは表層であり、内部の間取りも同様にイメージが少ししかありません。
一気に入って来る様々な与件を頭の中で整理しているせいでもあります。
それから、個人的にはその敷地に翻弄されない様に、違った場所で敷地を俯瞰しながら考えようともしています。
午前中でミーティングと調査は終了し、京都に長年暮らしていても一度も訪れた事が無い清滝エリアを車でドライブしました。
非常に美しい川に沿って車を走らせると、集落が現れました。
詳しくは分かりませんが、北山杉や銘木の産地ではないかと思います。
多くの住宅で材木を扱っていました。
その中でも最も印象的なのが、川に面して建てられている材木を乾かしている建物です。
様式は非常に似ている建物が並んでいます。
軒は一般的な住宅に比べて深く、窓は建具が入らず開口が空けられているのみです。
2階建てもあれば3階建ての建物もあり、特定の用途に合わせて建てられている事が理解できる、非常に魅力的な建築群でした。
このような建築が現在も存在する事がありがたいし、今後も残っていくことができれば嬉しいです。
新しい敷地を尋ね、その際、周辺の環境を見る事は新しい発見があり、非常に有意義な事であると、改めて感じました。
プロジェクトが最もベストな状況ではじまり、竣工する事を目指して取り組んで行ければと願っています。
GENETO
山中コ~ジ
//// GENETOで家を建てること vol.1 ////

"GENETOで家を建てること"というパンフレットが出来上がりました。
このパンフレットでは、GENETOが取り組む姿勢や長所、どういったプロセスで設計をしているのか、費用はどれくらいか。
また、設計期間や工期について、他社との比較を交えつつ分かり易く解説しております。
GENETOについて少しでもご興味のある方、現在家作りについてご興味を持たれている方は是非ともご一読ください。
パンフレットは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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