香港滞在二日目、夕方からDFA-AWARD2011授賞式が開かれました。
GENETOチーム3名とも、会場へ向かいます。
着物で会場入りした山下麻子。
予定より2時間くらい遅れて始まった受賞式でしたが、ホールには多くのデザイナーやデザイン関係者が集まっていました。
アジア地域の中から選ばれるDFA(DESIGN FOR ASIA)という事もあり、本当に色々なデザイナーがアジアで活躍している事がわかります。
GENETOは環境設計というカテゴリーで、TANADAピースギャラリーがBRONZE AWARDを受賞しました。
JCD2010のGOLD AWARDにつぐ二つ目の受賞ですが、環境と言うジャンルで受賞した事は本当に嬉しいことでした。
それは京田辺と言う都市圏から離れた地域にとってのコミュニティースペースの基地として、地域に開放したいと言うクライアントでオーナーの大植御夫妻の真摯な思いが、審査委員に伝わったからです。
審査会場には建築家の手塚貴晴氏もお見えになり、会場でトロフィーを頂いたキュー・リーメイ・ジュリヤ氏と共に、みんなで記念撮影をいたしました。
これも良い思い出です。
頂いたトロフィー
とても重いアクリルの塊です。。
会場でNOSIGNER 太刀川氏に「鈍器の様に重いですよ!」と言われましたが本当に重い。
受賞する事を狙って設計している建築家は居ないでしょう。
我々もそんなに器用な事はできませんが、頂けるとやはり嬉しいものです。
社会的には不景気でGENETOも例外ではない状況ですが、ビジネスばかりを重視して建築設計事務所をしている訳ではないので、たまにはこんな労いがあっても良いかも知れないと、自分勝手に納得。
また、ご縁があれば受賞してみたいと思わせる。
そんな授賞式でした。
TANADAピースギャラリーに関わってくださったS3 ASSOCIATES、soto design、アムザ工務店、清川硝子、マックスレイ、近藤泰岳氏、GENETOのスタッフやインターン、オープンデスクで手伝ってくださった方々と、最高の功労者である大植御夫妻には心から感謝しております。
GENETOだけではなく、皆様の力で受賞できたのだと確信しています。
これに奢らず、益々設計業務と真摯に向き合って行きたいと思いを新たにしております。
DFA AWARD2011(公式サイト) ←
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余談ですが表彰式の会場となった”Hong Kong Convention and Exhibition Center”に向かう途中、僕の中に薄ら残っている記憶を思い出しました。
それは、大学で建築の勉強をしだした時の事です。
当時の僕は建築には全く興味がなく、提出する課題もチンプンカンプンな物ばかりでした。
自分でも何が良いか分からず、悶々とした日々が続いていた時に、ある課題が出ました。
それは「図書館へ行き、自分が気になる建築を、コピーしてストックしなさい」というものでした。
当時の僕が真っ先に気になったのが、この建物の緩いアーチが重なりあった屋根でした。
とても美しい屋根と、建築の前方に広がる海のコントラストが印象的でした。
既に忘れていたことですが、タクシーに乗って会場に向かう窓からこの建築を見た時、全ての記憶が思い出し、ある種の運命を感じずには居れませんでした。
それから数時間後の事ですが、僕は授賞式の壇上に立ち、会場の天井を見つめていました。
天井を見ながら、僕が高校生の時にデザインによって始めて得たトロフィーの授賞式の事を思い出しました。
授賞式は京都の全日空ホテルでおこなわれたはずですが、小学校、中学校と勉強が全くできない、いわゆる劣等生で、何とか入れた高校で始めて世間に認められたのがデザインの賞でした。
「この業界なら僕も何かできるかも・・・」と思い始めたのが、今の僕があるきっかけでもあります。
学校も先生も苦手な僕でしたが、皮肉な事に、小中学校の教師をされていた大植御夫妻の建築を設計したことで、今回の賞を頂くとは。。。
人生とは不思議で愉快なものです。
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