現在、群馬県館林市で計画中のイタリアンレストランのスタディー模型を制作しました。
今回制作したスタディ模型は、建築全体のボリュームを削りだし、更に構造フレームの位置に従いカットしていきます。
カットすることで現れる断面に、構造フレームが入っていきます。
今回検討した構造は、直角に交差するフレームではなく、設定値を予め決めて交点を結ぶことにより出来るランダムなフレームによる構造体です。
直角に交差する事に比べ、様々な角度で交差するフレームは、様々な角度から受ける応力に対し、建築の変形を防ぐことができます。
また、構造フレームの場所や形状を検討する為に制作した模型ですが、模型を見ているうちに色々な可能性について、気がつきます。
それは、構造体としてスライスされた断面と、残った塊についてです。
フレームと言う概念を捨て、スリットとボリュームと言う見方をするだけで、独特のシークエンスや、ボリュームが生まれ建築の可能性は膨らみます。
そのような、ひとつのスタディー模型を作るだけでも、多くの可能性について気がつくことができることも、スタディ模型を作る事の意味と言えます。
そして、もうひとつ面白い発見をしたのは、敷地模型を並べる事で分かる建築の密集度です。
手前は東京都練馬区で計画していた住宅の敷地模型。
真中は群馬館林市で計画中の敷地模型。
奥は京都市上京区で計画中の敷地模型。
我々は建築の計画を始める際は、必ず1/100スケールの敷地模型を制作する事から始めます。
それは、建築を設計する環境がどう言った状況なのかを把握する為です。
そして、これまで作って来た同スケールの敷地模型を見比べる事で、これまで経験して来た敷地のスケールや隣地との距離、環境について等、取り組む物件と以前の物件との差異から、色々な目測や仮定を立てる事ができるからです。
その為にも、非常に重要な1/100スケールの敷地模型です。
見比べると、用途地域が違うため、密集度については比べようがありませんが、計画中のシバヤマンションの敷地は、本当に住宅や集合住宅が密集していることが理解できます。
それぞれに与えられた敷地の予見を、我々は如何に読み解き、イノベートできるかについて、議論し模索していかなければなりません。
そんなプロセスこそが、建築の新たな可能性を生み出す原動力に繋がる事と期待できます。
現在、我々が取り組んでいるどのプロジェクトでも、今からとても興味深いプロジェクトであると実感しています。
今後のproject KAZについても、徐々にレポートできればと考えています。
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