ワークショップはレクチャーの後直ぐに開始され、2.5日間連続の授業として9:00~15:45までのスケジュールでおこないました。
先ずは身体の延長装置というテーマの課題発表と、趣旨説明をおこないます。
この課題実はもう一つのテーマがあり、パーティー空間で自分が他者に対して何らかのスタンスを築く物という縛りを設けました。
パーティーに縛りを設けたのは、ワークショップが終了する3日目は、学校のフォーラムにて他学科の教員や学生に対してお披露目のショーをおこなう事と、パーティーを開催するという如何にもヨーロッパ的で優雅な催しが企画されているからでした。
そこで、実際にお披露目する空間や対象者を意識しつつ、デザインをしてもらいたいと考えました。
授業が始まると事務局のマグヌスからケーキとコーヒーが教室に届けられました。
今回のワークショップに参加する学生もストックホルムファニチャーフェアに出品していたらしく、我々GENETOチームも同様である事から、学校からの計らいでサプライズ企画の慰労会でした。
ストックホルムでは有名なお店のケーキらしく、留学していた山下麻子にとっては懐かしい味らしい。
初日はディスカッションとアイデアスケッチで、二日目からは9時から個別指導が本格的に始められます。
日本と違う驚きを感じたのは、学生はスケッチだけではなく、木や紙を切ったり加工したスタディ
模型を用意しだした事です。
学生達の想像力は日本とスウェーデンでは変わらないまでも、実際に物を作り出すという行動力は日本の学生にはありません。
実際の物を見ながら、彼等のやりたいデザイン意図を聞き、互いに意見を話し合う。
物作りが先行して思考性が遅れるシーンもありましたが、我々がリアルな仕事のシーンでおこなっている事は机上のスケッチだけでなく、最後には成果物としての物ができる事も目的とする訳ですから、物を作るという絶対的な意思がある前向きなスタンスは素晴らしい事だと感じました。
非常に短いワークショップでしたが、3日目の朝からジュリーが開催されました。
GENETO3名がそれぞれの作品に対してコメントをしていきます。
中でも数点の作品に面白い物ができました。
そのひとつの例として、騒がしいパーティー空間で親密に会話をするための装置としてジャバラ状の襟(ネックレス)を提案した学生が居ました。
パーティー会場でのファッション性にも気が払われており、会話時に一つになる姿も非常にコミカルで面白い装置になっていました。
一つの空間にもなっており、パーティー会場という大きな空間の中に、身体スケールの空間が同時に出現する状況が非常に興味深く感じました。
ジュリーの最後には担当教員で僕達を招いてくれたクリストフ氏からデザインと建築の歴史と、それを踏まえた人生哲学までが語られ非常に有意義なジュリーとなりました。
ジュリーが終わるとフォーラムでのお披露目会(ファッションショー)です。
まるで仮装行列の様でもあり、非常に面白い企画でした。
お披露目会が終わると、実際にそれぞれがデザインした装置を付けてパーティーに参加します。
学生それぞれが考えた内容が、リアルなパーティーシーンでどの様な反応を受けるのか、非常にリアリティを感じることができた機会だったと思います。
パーティーが無事終わり、参加した皆で記念撮影をしました。
3日間という非常にタイトなスケジュールでおこなわれたワークショップですが、学生と共に多くの学びと収穫を得た日々でした。
Nyckelviksskolanでのワークショップとレクチャーは約半年前から計画を練っていましたが、ワークショップとレクチャーというプロジェクトを通して、自分達(GENETO)が社会に対して何を提案したいのか、また、スウェーデンの人々に対して何がGENETOの設計手法であるかを真剣に考えた日々でもありました。
その中で、海外を視野に入れた上で自分達が日頃していること、将来していくことについて、随分整理できた機会にもなりました。
関連記事
Nyckelviksskolanでのレクチャー @ GENETO blog ←
GENETO
山中コ~ジ
//// GENETOで家を建てること vol.1 ////

"GENETOで家を建てること"というパンフレットが出来上がりました。
このパンフレットでは、GENETOが取り組む姿勢や長所、どういったプロセスで設計をしているのか、費用はどれくらいか。
また、設計期間や工期について、他社との比較を交えつつ分かり易く解説しております。
GENETOについて少しでもご興味のある方、現在家作りについてご興味を持たれている方は是非ともご一読ください。
パンフレットは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先
GENETO for customer ←
「お問い合わせ内容」欄に必ずパンフレット希望とお書きください。