老舗料亭のリノベーションプロジェクトは一回目の見積もりを5社に依頼し、予算から大幅にオーバーしている3社を除き、更なる減額とブラッシュアップを含めた案を練り始めています。
特にファサードとなる建物の外壁について、再度デザインを検討しています。
当初はガルバリウム鋼板一文字貼りにランダム配置したパンチングの出窓が特徴的であったのに対し、焼き杉の大和貼りとパンチング出窓の組み合わせとしました。
ちなみに、大和貼りは2011年に我々が取り組んだプロジェクト”JIDAIYA ARASHIYAMA”のファサードでも一部使っており、通気性の確保と視線の制御に優れた工法で、主に塀として使われています。
今回のプロジェクトでは既設の外壁を維持した上から貼る為、大きな塀が建築の壁に取り付けるというイメージです。
先ずはミーティングで出て来たファサード案をスケール1/100で模型にし、検討してみることに。
全体を大和貼りとし、二階壁面中央にサインを兼ねたスチールボリュームが出窓状に取り付いた案。
同スチールボリュームは各方位毎の壁に分散して取り付いている。
全体を大和貼りとし、二階壁面中央にサインを兼ねたスチールが大和貼りと前面を合わせて取り付いた案。
同スチールボリュームは各方位毎の壁に分散して取り付いている。
全体を大和貼りとし、二階壁面北東角にサインを兼ねたスチールボリュームが出窓状に取り付いた案。
同スチールボリュームはひとつのボリュームとしてまとまっている。
全体を大和貼りとし、二階壁面北東角にサインを兼ねたスチールが大和貼りと前面を合わせて取り付いた案。
同スチールボリュームはひとつのボリュームとしてまとまっている。
以上4案へと絞られミーティングを重ねました。
減額案であることを前提条件としながら、老舗料亭であることを意識し注意深くデザインを決定することにしました。
結果的には二階壁面北東角にサインを兼ねたパンチングのスチールボリュームが大和貼りと前面で取り付いている案に決まり、多少のデザインに修正を加えてスタディ模型を作ってみます。
今回我々が考えた案は、落ち着いた雰囲気を持ちながら、街に対しての明かりとなる。
また、大きな塀で囲まれた屋敷を彷彿とさせる印象を持たせようと考えました。
「古さを残しながら、新しさを持つ」これは、当プロジェクトの立地である井手町という街と料亭の関係性と、歴史から来るコンテクストからも実現させるべき内容であると考えたからです。
VE案を考える以前のファサード案
スケール1/50模型
壁面にパンチングされたスチールボリューム(出窓)がランダムに取り付いています。。
スチール以外はガルバリウム鋼板一文字貼りとし、飛び出しているスチールボリュームとフラットな壁面により凹凸を作り、ファサードに表情を与えています。
VE案のファサード案
スケール1/50模型
大和貼りで覆われた壁面と、前面を揃えたファサードのパンチング サインが北側(向かって右)に寄せて取り付いています。
大和貼りが凹凸を全体に作り出し、ファサードに新たな表情を与えています。
別角度からVE案を見る
減額と同時に前回よりも落ち着いた印象を持ったファサードとなりました。
ファサードは料亭と街、訪れた人とを結ぶ非常にデリケートな部位であり、今回パンチングに施したデザインは新たな料亭のマークであることから、次世代へと繋げる為のアイコンともなります。
多くの要素を含んだファサードとなりました。
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山中コ~ジ
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