新しく我々が取り組むプロジェクトは、京都市伏見区にある日本家屋と日本庭園が残る敷地です。
家屋と庭は40数年が経っており、役所や持ち主にも、敷地図面はおろか建築の図面すら残っていないと状況です。
計画するにあたり、敷地の測量と、気になる部分の測量をおこなうこととしました。
なかなか日本家屋を測量する機会は無いはずだから丁度良い機会だと、インターンでロンドンから来ているイオタが測量担当になりました。
大工さんがひとつひとつ丁寧に木を加工し、造られている家屋の納まりについての説明をしつつ、測量を進めていきます。
敷地は南東が庭に囲まれ、和室に空けられている雪見障子から、それらを望むことができます。
40数年間という時間が作り出した庭の様子は、濃密な存在となっており、我々が足を踏み入れるような隙はなく、ある種の自然と同化している様でもあります。
これは決して人間だけで作る事の出来ない空間の濃度です。
この濃度を敷地が持っているポジティブストックとして、我々が如何に建築を計画できるかが、今回取り組むべき最大の焦点でしょう。
特に京都で建築を設計する際、我々は何にテーマを持つべきであるか、そろそろ考える年齢になっており、都市としても同じようなテーマを社会から突きつけられていると感じています。
すでに、ひとつの建築ではなく、京都としての景観についてや、ブランド力について考えながら、ひとつひとつを設計していくという、重要な役割を持っているんじゃないかと。
そう言う点で、京都で設計する依頼があれば、その都度が学ぶ為の媒体であり、ケーススタディーでもあると言えます。
これまでのGENETO作品として京都で取り組んだ作品は、AK-HOUSEに始まり、家具家、JIDAIYA ARASHIYAMAとあり、現在では3つのプロジェクトが京都市内でおこなわれています。
京都といっても、地域により建築の様式は様々なので、それらを統合できるものではありませんが、プロジェクトの度に色々な敷地をサーベイする事で、京都の建築とは本来どう言った物であるのかについて、考え気づかさせられます。
そう言った意味で、今回のプロジェクトも非常に難解であり、興味深く楽しみです。
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GENETO
山中コ~ジ
//// GENETOで家を建てること vol.1 ////

"GENETOで家を建てること"というパンフレットが出来上がりました。
このパンフレットでは、GENETOが取り組む姿勢や長所、どういったプロセスで設計をしているのか、費用はどれくらいか。
また、設計期間や工期について、他社との比較を交えつつ分かり易く解説しております。
GENETOについて少しでもご興味のある方、現在家作りについてご興味を持たれている方は是非ともご一読ください。
パンフレットは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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